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編集部ブログ

「絵を見る技術」という本を読んで、名画の構造を読み解きました。

2020.10.30
「最後の晩餐」レオナルド・ダ・ビンチ

デザイナーのうえつです。

みなさんは美術館でどのように絵を楽しんでいらっしゃいますか?

デザイナーはたくさん良いものを見た方がいいと言われます。

わたしも美術館に足を運んだことはありますが、海外からなかなかこない!と言われる名画でも最初は真剣に見るのですが、最後には疲れてしまってすでに飽きている、という現状でした。

ところが弊社のデザイナーから「これおすすめなんで絶対読んでください!」と勧められた「絵を見る技術」という本を読んでみて価値観が変わりました。

パラパラとみると、歴史や構図、黄金比のことなどが書かれているのかなといった感じでした。

学校の美術の時間レベルで覚えた感覚はあるものの、美術史に興味がなかったり、美しいと思う絵に理由を見つけたり線で結んで説明できるレベルになることにあまりこれまでは価値を見いだせていませんでした。

良いものは良いで説明やうんちくはいらないんじゃないか?そう思っていたのですが、この本を読んでみてその考えは変わり、とても面白い!!!と思いました。

難しいうんちくを覚えなくても、今すぐ楽しめる絵の見方をざっくり3点あげたいと思います

  • 主役は真ん中に書かなくても誰が(何が)主役かすぐわかる
  • 絵を見る人がすぐに絵から離れていかないためになされた工夫
  • 心地よい自然なバランス

主役は真ん中に書かなくても誰が(何が)主役かすぐわかる

主役というものは、たいてい真ん中に書くものですが真ん中に書かなくてもこの人が主役。というのがわかる絵があります。

それは、主役以外のものが暗めに描かれていて主役は明るく(白く)描かれている場合、大きく書かれているとか。

また、周りにいる人物の目線の先や指差す方向、体の向きが主役にむけられている、または描かれた静物が主役に沿ってライン状に描かれている場合。

色が主役だけ明らかに違う場合。

例えば、「最後の晩餐」レオナルド・ダ・ビンチをみてください。

主役は真ん中にいるのでキリストだとわかるのですが、周りの人の目線や手の位置は主役であるキリストに向けられてることで、より主張しています。

「最後の晩餐」レオナルド・ダ・ビンチ

絵を見る人がすぐに絵から離れていかないためになされた工夫

ほとんどの絵は四角のキャンバスの中に描かれています。

画家は、自分が描いた絵から離れていかないように四隅に逃げ道がつかないように絵を配置したり、またその配置したあしらいを見て中央の絵に目線が戻っていくように、キャンバスを巡回するように配置することで長く止まってもらえるよう工夫しています。

またここからみて、ここから出て欲しいという入り口と出口を作り見る人の目をジグザグに動かすしかけだったり、画面の端になぜかわからないけどポツンと置かれたもの、バケツや家、不自然な床のよごれなど、これらは絵の端から逃げてしまう目線を誘導するためのしかけだったんですね。

例:「デルフトの中庭」ピーテル・デ・ホーホの右下にある転がったホウキや左にある赤い扉など。奥行きのあるアーチの先は出口

心地よい自然なバランス

秩序立てて作られている構図がなぜバランスよくみえるかというと、それは普段目にしている世界そのものだからだといいます。

当たり前ですが、今部屋の周りを見回してみても柱の先にはまた同じ線状に柱があったりデスクは床に直角に立っているけど、斜めから見れば床の木目も同じ角度で斜めになります。

また「どんな構造で絵を描いているか」で見ている人に伝えたいメッセージでも変わってきます。

以下は抜粋です。

秩序立てて作られている構図がなぜバランスよくみえるかというと、それは普段目にしている世界そのものだからだといいます。

当たり前ですが、今部屋の周りを見回してみても柱の先にはまた同じ線状に柱があったりデスクは床に直角に立っているけど、斜めから見れば床の木目も同じ角度で斜めになります。

また「どんな構造で絵を描いているか」で見ている人に伝えたいメッセージでも変わってきます。

以下は抜粋です。

構造線 印象の由来 使われやすい形容詞
立っている 堂々とした、殺然とした
寝ている 穏やかな
斜め 動いている ドラマティック、不安定、緊張感
放物線 揺れる、上昇、落下 優美な、優雅な
完璧·完成 丸みのある、超然とした
縦 + 横 安定 厳格な、厳粛な、古典的な
S字 リズムある躍動 有機的

まとめ

ざっくりとご紹介しましたが、よくわたしたちのような商業デザイナーは「アーティストじゃない。わかりやすい情報を伝えるための親切なデザインを心がけないといけない」と言われますが、アーティストも伝えたいことを工夫していたんですね!という内容に驚きました。

さらに絵を楽しみたいのならば、やはり時代の歴史なども知った上でのほうがより楽しめるとは思いますが今回知ったことだけでも、まったく知らない世界を知ってしまったなという気分です。

また、サイトの構成やチラシの配置にも当てはまることであり、目線を逃さないしかけは興味深いなと思いました。

今回学んだことを意識して自身のデザインにいかしていきたいと思います。

本を紹介してくれた仲間に感謝!こういう気持ちを共有できるのは嬉しいです。

今度、美術館にいったら観察しまくろうと思います。


うえつ ゆり