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UDフォントの話

2019.03.20

画像:UXで作られたスロープ

UDは今や私たちの身の回りに寄り添ってくれ、助けてくれるとても頼もしい存在となっています。

ところで、UDって?

UDとは、ユニバーサルデザインの事です。

Wikipediaによると
ユニバーサルデザイン(Universal Design/UD)とは、文化・言語・国籍や年齢・性別などの違い、障害の有無や能力差などを問わずに利用できることを目指した建築(設備)・製品・情報などの設計(デザイン)のことである。

そして、ユニバーサルデザインには7原則というものがあります。

  1. 誰でも公平に利用できること
    →自動ドアなど
  2. 使いやすいほうを選べる自由さがあること
    →2段の手すりなど
  3. 単純で直感的なこと
    →シャンプーとリンスを区別する側面の凸凹など
  4. すぐに情報を理解でき、わかりやすいこと
    →トイレの男性、女性のイラストなど
  5. うっかりミスでも危険につながらず安全なこと
    →ふたを開けると止まる電子レンジなど
  6. 楽に使え、体への負担が少ないこと
    →大きくて押しやすい自動販売機のボタンなど
  7. 十分な大きさ・広さがあること
    →広めにとられたスロープなど

私たちの日常にもUDのものがたくさんあります。

例えば、最近の住宅の電気のスイッチもユニバーサルデザインになっています。

また、缶ビールの缶の上には点字が入っていたり、お札も印刷部分を触ることで紙幣の区別ができるようになっています。

写真:最近の電気スイッチ

UDフォント

UDフォントとは、ユニバーサルデザインの文字の形の事です。

しかし、UD対応文字について、具体的な定義があるわけではありません。

ちなみに、モリサワさんでは、“小サイズですべての文字が問題なく判別できること”をひとつの基準として、

  • 文字のかたちがわかりやすい
  • 文章が読みやすい
  • 読みまちがえにくい

をコンセプトに開発されたそうです。

文字の面積、線と線の空間スペース、文字の形など、徹底的にこだわって作られています。

UDデジタル教科書体の登場

ICT教育の現場に効果的なユニバーサルデザイン書体として、昨年、UDデジタル教科書体が登場しました。

なんと、子供たちを徹底研究し、完成に8年もかかったそうです。

UDデジタル教科書体は、学習指導要領に準拠し、書き方の方向や点・ハライの形状を保ちながらも、太さの強弱を抑え、ロービジョン(弱視)、ディスレクシア(読み書き障害)に配慮したデザインで、読みやすさについてのエビデンスも取得しているということです。

UDデジタル教科書体の開発経緯や想いについて、開発者の方が【教育現場のユニバーサルデザイン「UDデジタル教科書体」と合理的配慮】として記事を書かれていますのでぜひこちらもご覧ください。

リクトマグの書体は

ちなみに、今見ているこの文章、リクトマグの文字は見やすいですか?

実はこれが、UDデジタル教科書体です。

写真:昔の電気スイッチと最近の電気スイッチ

UDデジタル教科書体は、払いの先も突き刺さるようなとんがりがなく、やさしい感じがするのではないでしょうか?

個人的にはとても見やすく、気に入っています。

最近のUDフォントは見やすさに加えてデザインの良さも兼ね備えています。

また、UDデジタル教科書体についてはWindows10にも標準搭載されていますので、今後は紙媒体やホームページなど、いろいろなところで目にするのではないかと思います。

追記 2019.03.22

本文中に、UDデジタル教科書体の完成に10年を要したと表現しておりましたが、正確には8年ということで情報提供をいただきましたので、お詫びして訂正いたします。

また、本文を一部加筆・修正いたしました。

https://lctmag.media/wpcms/wp-content/uploads/2019/04/swich.jpg


山口 裕介