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福岡情報

名店の味を受け継いだ大人の和食居酒屋「お料理 山乃口」

2019.02.11

天神や中洲から徒歩圏内の春吉エリアは、路地裏の古民家や古い建物からスタイリッシュな川沿いのビルなど懐かしさと新しさが同時に存在する人気のエリアです。

そんな春吉エリアに昨年9月2日にオープンした「お料理 山乃口」は大人の和食居酒屋。

18から飲食の世界に入り、飲食歴16年目に入る店主の山之口さんは、名店「たらふくまんま」で修行し、師匠が亡くなったことをきっかけに独立を考えます。その後「炉ばた雷橋」に入って更にファンを増やしますが、昨年の9月に満を持して「お料理 山乃口」をオープンさせます。

点と点でつながっていたお客さん同士がつながる店

山之口さんが修行した「たらふくまんま」は客単価1万円以上の高級店。山之口さんが出したかった店の単価が4000円〜5000円だったので「たらふくまんま」で修行した素材や料理へのこだわりをその後働いた「炉ばた雷橋」でいかし質を落とさずに客単価を合わせていきます。

春吉エリアを選んだのは、柳橋連合市場も近く仕入れもしやすいこと、地下鉄が伸びて道も新しくなるのでこれからのエリアなんじゃないかということ、そして路面店ではなくちょっと奥まったところでもっとゆっくり飲み食いできる店をかまえ、まずは自分を知っている人達にきて欲しいという思いがあったといいます。

「山乃口」をオープンさせてからは、山之口さんが今まで在籍した各店舗のお客さんたちが訪れ、“ちょっとお金を出してもいいから美味しいものが食べたい”者同士で仲良くなるんだとか。ファン同士が仲良くなって美味しいものを飲み食いする時間を共有し、更に楽しい時間を過ごすことをできるんですね。

今回山乃口でいただいた三品。

がめ煮

がめ煮 700円

50回以上作り直しをしてレシピをつくった一品。野菜を入れるタイミングや大きさ、味付けはもちろん、今まで全部目分量でやっていたものをしっかりレシピをつくったそうです。

そのままでも美味しいんだけど、もうちょっとこうしたらもっと美味しくなるんじゃないかと、常連さんに食べてもらったりして試行錯誤してつくった“一旦”完成形の山乃口のがめ煮です。かつおだしを使うところが多いそうですが、山乃口ではいりこだしを使い、野菜の味をいかしたいので、あまり長時間煮込まず、味は濃いすぎず、薄すぎず冷める時に味が染み込むので、注文を受けてあたためる時にも煮汁で調整します。

足2本でた手羽からあげ

手羽一夜干唐揚げ 600円

半日ぐらい塩をふり、風にあてながら干した手羽を揚げたもの。身が詰まって皮がパリパリで美味しい。飲む前にとりあえず頼む、ビールと一緒に頼む、というファンが多い逸品。見た目もかわいい!

塩むすび

塩むすび 1個800円

米は熊本産のミルキークイーン、塩は唐津産の一の塩。

注文を受けてから土鍋で12分炊きます。米がもち米っぽく香りが甘い分、まろやかな塩でなく強めの塩を使い、外側だけ握って中はふっくら空気を含んだシンプルなおにぎり。

塩むすびを半分に切ったもの

中のふっくら感を見る為に切ってもらいました!

手作りの大根と葉っぱの漬物と一緒にいただきます。「たらふくまんま」の師匠直伝のメニューで、この塩むすびのファンがとても多かったのでお客さんの“あれやってよ!”から生まれたメニュー。

どの料理にも手間ひまをかけ、がめ煮は元々すっぽんで作っていたという諸説ある中の一説があるので、そのうちすっぽんで作ってみたい(笑)と言われていたぐらい楽しそうに料理の話をしてくれる山之口さん。

打てば響く人が好きなので、相手もそういう人が多く魚屋さんも頼んでもいない魚をこれでなんかできんかと持ってきたりするそうです。業者さん達からの挑戦も受けて立ち、それを楽しんでいる店主がつくる料理にファンが増え続けているのもうなずけます。

非日常を感じられる食事の時間を大切にしたい

常連さんの食べるものも飲み物も提供するタイミングも、すべて好みを覚えているので

「何食べます?」「なんか出して」というやり取りがほとんどだそうです。

現在はお客様のほとんどが紹介。ただ最近は塩むすびがインスタ映えしてるらしく、インスタを見たという人もたまにくるそうですよ。

酒はだいたい日本酒で20本ぐらいすべて店主が自分で選んだ酒を用意。メニューには日本酒いろいろとしか書いていないので、料理合わせて選んでもらうのがおすすめです。

日本酒・焼酎に合う料理を用意しているので、常連さんでなくても会話の中から好みや合うものを探し出し、食事の量などをに合わせ酒の量も考えてくれます。

でも、食事も酒もおまかせ一本にはしたくないのでメニューを見て気になるものがあったら好きなものを食べてほしいそうです。

店主の山之口さんが大事にしているのは、非日常を感じにくるんだから、食事の時間をどう楽しませるかというのが飲食店の役割だということ。

福岡だけでもたくさんのお店がある中で、この日自分の店を選んでくれたお客さんにどうすれば喜んでもらえるかを常に考えているそうです。できるだけいい食材を仕入れて、その素材をいかしてつくった料理、お酒、それを味わう店での雰囲気すべてを楽しんでほしいと思っています。

2階はまだ未完成ですが、まず目が届く1階のカウンター12席を大事にやっていきたいとのこと。最初から手間暇かけるのが当たり前の店にいたから期待してもらった方が嬉しいし、期待にこたえられると更に嬉しいから、お客さんと相談しながら一緒に店をつくっている感覚で、山之口さんが“自分が行きたい店”をつくっています。

特別な日に普段づかいできる店として人気の「お料理 山乃口」。

一度訪れれば、誰かを連れていきたくなるはずですよ。

今回行ったお店情報

お料理 山乃口

住所:福岡市中央区春吉2丁目7−18

電話:092-738-6635

営業時間:18:00〜0:00

定休日:月曜

 


LCT編集部