大学野球で有名な指導者から学んだ、すぐに仕事で活かせる3つのこと
2018.11.27先日スポーツ指導者講習会へ参加してきました。
一日目の記事はこちら
https://lctmag.media/planning/1708/
本日は2日目の様子をお伝えしようと思うのですが、野球の指導だけでなく社会人として非常に学びの多い一日でした。
特に印象に残った、すぐに仕事で活かせる3つのことを実例交えてご紹介いたします。
大分にある日本文理大学の野球部中村監督、2人のコーチ、といった講師と、久留米商業高校野球部のご協力のもと講習が行われました。
全体的に野球の話ですが、ルール的な内容ではなく、野球に詳しくない方にもなるべく伝わるように書いたつもりですので、ぜひ最後まで読んでいただき何かしら感想をもっていただけますと幸いです。
大きな声でハキハキと挨拶すると人は心が動く
まず、中村監督がグラウンドに入って来られた時の様子ですが、挨拶がその場にいた誰よりも大きかったのではないかというくらいの声でした。
見ていて気持ちがいい、だけでなく指導者として背中を見せていることを凄く感じました。
大きな声でハキハキと挨拶されて嫌な気になる人はそういないですよね。
それよりも聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で挨拶していた自分が情けないです。
何より、球場内に立っていた現役高校野球部の選手たちにピリッとした緊張感が走ったことが印象的でした。
背伸びをせずありのままで誠意ある対応をすれば、周りにきちんと評価してもらえる
午前中は投手の指導から始まり、次は捕手についてでした。
その中でも、フレーミングと呼ばれるキャッチングについての話が、プレイヤー目線ではなく審判目線の話で斬新でした。
フレーミングとは、投手が投げたボールがストライクかボールかわからないギリギリのコースに来た場合、キャッチャーミットをストライクゾーンへ少し動かすこと、一般的には技術と呼ばれている動作の事ですね。
要は審判の目を少しでもごまかしたい、少しでも良く見てほしい、といった気持ちがそういった動きになるわけですが、コーチのお話は意外なものでした。
「そんなものは必要ない」
キャッチャーミットをストライクゾーンへ向かって動かすと審判から見るとボールだから動かしている、となるようです。
実はボールだから捕手はミットを動かす、そう捉えられるので、損ということです。
少しでもストライクゾーンを広くしたい捕手の気持ちもわかりますが、審判の方をごまかすのではなく、きちんとジャッジしてもらうためには誠意あるキャッチングが大切とのことでした。
良く見せようとして背伸びするよりも誠意ある今のままを見てもらった方が、少し長い目で見るとお得というか、損しない、ということでしょうか。
情報の受け手が理解し、実践できるように方法を伝える
午後から守備と打撃です。
守備ではボール回しから始まりノックに入りました。
ボール回しとは、野球の4つの塁上に選手が別れ、ボールを塁に向かって投げあう練習方法です。
ノックは、守備位置についた選手がゴロやフライを捕る練習方法です。
本来は、全選手が何球も受けて続けるものなのですが、始まって1周したでしょうか。
中村監督が止めました。
「とってから遅い、とってからは早く投げよう」
その後の言葉が印象的でした。
「内野手はゲッツーが捕れるはやさで1塁に投げる」
とってから遅いだろ、急いで投げろ!までだと、よく聞きます。
でもどれくらいのはやさなのか、具体的に、高校生がうなずくような言葉で説明をし、その動作を実現させたのです。
指導の場合に大切なことは、具体的に説明し実践してもらう事です。
私の仕事でも具体的に話し、行動してもらう、事がとても大切なので印象に残りました。
違う伝え方でこうもイメージしやすくなるのかと感心しきりでした。
その後打撃練習時でも同じような事がありました。
- 体が開いている
- 体が前に突っ込んでいる
- バットが下から出ている
指導者からよく言われるワードです。
体が開いているとは、首・肩・腰・足どの部分なのか?
前に突っ込んでいるとは?足は投手側に踏み出すべきだけど、前とはへそ側なのか、投手側なのか。
バットが下から出ているのはどこから?構えている時点では上にあるので上から出ているはず。
指導を受ける側からすると抽象的な情報で指導されると非常に混乱します。
ただでさえ、今までのよかれと思っていた動作を変えるのですからちぐはぐにしかなりません。
情報の受け手が理解し、実践できるように方法を伝える事は中村監督が意識されてある事ではないでしょうか。
1日のまとめ
軟式野球指導者の講習だったはずですが、自分を見つめなおす良い機会となりました。
- 大きな声でハキハキと挨拶すると人は心が動く
- 背伸びをせずありのままで誠意ある対応をすれば、周りにきちんと評価してもらえる
- 情報の受け手が理解し、実践できるように方法を伝える
社会人ならこのあたりはもう当たり前なのかもしれません。
ただ、まだまだ勉強不足な私にとっては学びの多い1日となりました。
古川 学